一審判決(平成13年12月20日東京地方裁判所)=当会勝訴

「知的所有権(著作権)登録」の民事訴訟判決

 昨年9月に発明などのアイデアを著作権で保護するとして「知的所有権(著作権)登録」と称する営利活動を行っている(社)発明学会前会長と(株)知的所有権協会代表取締役の2名を当会が刑事告発したが、この告発によって名誉を毀損されたとして当会を被告とする損害賠償請求訴訟を提起していた事件の判決言渡しが、去る12月20日に東京地方裁判所で行われ、原告の請求は棄却された。
 今回の判決では、当会の活動が社会的公益性に鑑みたものであって名誉毀損に当たらないと判断されたばかりか、民事訴訟でありながら相手方の行う「知的所有権(著作権)登録」について、「詐欺の故意を有していた可能性は極めて高く…」と指摘し、刑事上の判断まで踏み込んだ判決が出された。これは極めて異例であり特筆すべきことであったと言えよう。
 今回の判決を受けて相手方は控訴する可能性もあり、事件は終結したわけではないが、「知的所有権(著作権)登録」の刑事告発にかかる捜査に拍車がかかることになりそうだ。
 勝訴判決にあたり当会会長のコメントを以下に掲載する。

〔会長コメント(記者会見用)〕

 今回の判決は、当会が昨年提起した刑事告発に対する反訴として損害賠償請求訴訟を提起された事件に関するものであるが、刑事告発の進展を図る上で重要な裁判と位置付けて争ってきた。
 今般、民事訴訟の判決があり、当会の主張が全面的に認められ勝訴したことは、知的財産制度の地位の保全と利用者の利益保護の姿勢が認められたと言うことであり、大変喜ばしいことと考える。あらためて当会の活動が誤りでなく適正であったことを認識することができた。
 特に判決理由において原告等の行う「知的所有権(著作権)登録」が一般の利用者を錯誤に陥れ、かつ、原告等が詐欺の故意を有していたと裁判所が判断した点は有意義なことであり、今後の告発捜査の進展にも大きな影響を与えることになると思われる。捜査の進展にも期待したい。
 当会は、今後も知的財産権の担い手として制度の適正運用と利用者の利益擁護に推進する所存である。

平成13年12月20日
日本弁理士会 会長  小 池   晃

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