出演 弁理士:濱田百合子先生 進行:富山幸代

世界特許とは何でしょうか? 第22回

「世界特許」という世界で通用する1つの特許は存在しません。
例えば日本で出願し取得した特許は、日本国内でしかその権利は使えません。特許がほしい国1つ1つに出願し、それぞれ認められる必要があります。

ラジオトーク

富山 日本弁士会プレゼンツ「こちら知的財産相談室」の時間です。こんにちは、富山幸代です。この時間は日常生活での出来事や身の回りのものを通じて、知的財産の意味や大切さを学ぶ番組です。今週の番組の回答者は、日本弁理士会広報センターの濱田百合子さんです。濱田さんよろしくお願いします。

濱田 こんにちは。弁理士の濱田百合子です。

富山 どうぞよろしくお願いします。

濱田 よろしくお願い致します。

富山 早速ですが濱田さん、先日雑誌で「世界特許取得」と書いてあるのを拝見したのですが、「世界特許」とは何なのでしょうか?

濱田 世界特許ですか?言葉からすると世界的に特許権をとるという意味で使っていると思うんですけども、実は、世界特許という世界で通用する1つの特許はありません。日本で出願し取得した特許も、日本国内でしかその権利は使えません。

富山 そうなんですね、特許権は日本で出願し認められれば、世界中で通用するものばかりだと思っていました。

濱田 そうですね。そう思ってしまいがちですが実は違います。

富山 日本は日本、外国は外国でそれぞれ出願しないといけないんですか?

濱田 その通りです。特許がほしい国1つ1つに出願し、それぞれ認められる必要があります。ですから、世界の特許制度のあるすべての国で特許をとれれば、まあ一応世界特許という事にはなろうかと思います。

富山 そうなんですね。なんだかこう規模が大きく、また複雑な話になってきましたね。いったい何ヶ国に出願すればよいのでしょうか?

濱田 特許や商標に関して、「パリ条約」という世界的な条約があります。例えばこの条約に加盟している国は現在約170ヶ国余りあるんです。これらの加盟国で特許が認められると一応世界的に特許をもったことになります。

富山 170ヶ国以上なんですね。それぞれ言葉も違いますし、国によって出願の手続きも違うのではと思えるのですが。

濱田 そうですね。それぞれの国で言語も、出願様式も、特許を認める条件も日本とは異なります。それでは、世界的な特許をとるための「外国出願」についてご説明したいと思います。

富山 はい、お願いします。

濱田 先ほど日本で出願し、取得した特許は、日本国内でしかその権利は使えないといいましたが、それは何も特許法だけに限った話ではありません。日本の法律は基本的には日本の領土全域に効力が及びますけれど、逆に言えばそれを超えたところでは日本の法律は適用されません。日本の特許庁に出願し取得した特許も日本国内でしか権利行使できないんです。他の国も同様です。これを「属地主義」と言います。ですから、自分の発明について例えば中国で特許をとりたいと思ったら、中国の特許法に従って、中国の特許庁に出願し、審査を受けて、特許が与えられて初めて特許権という独占権が与えられることになります。もちろん中国の特許権は中国の領土内でのみ有効です。他の国についても、それぞれの国の法律に従って特許権が付与されて初めてその国で独占的に実施できます。そういった外国への出願を私たちは「外国出願」と呼んでいます。

富山 でも、グローバル化が進む今の時代、日本国内にとどまらず、世界中で特許権を持っていないと意味がないですよね。

濱田 その通りですね。今は大きく改善されましたが、かつて日本はこのあたりの権利意識が低かったので、多くの企業が色々な苦労をし、活動を阻まれてきました。

富山 となると、やはりプロの方にお願いするのが1番ですね。170ヶ国それぞれ出願とは気の遠くなるような話です。

濱田 そんな時出番となるのが私共弁理士です。外国へ出願したい方の強い味方となる存在です。

富山 特許の外国への出願の相談もお願いできるんですね。

濱田 はい、日本弁理士会には無料の相談室がありますのでまずこちらを活用してください。詳しくは日本弁理士会ホームページをご覧ください。

富山 濱田さんありがとうございました。また次回もよろしくお願いします。

濱田 ありがとうございました。

富山 なお、今日のこの番組は番組ホームページでいつでも聞くことができます。「弁理士 ラジオ」で検索してください。「こちら知的財産相談室」この番組は日本弁理士会の提供でお送りしました。また次回をお楽しみに。お相手は富山幸代でした。

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