日本弁理士会の活動
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先生のための(知財の)ひきだし!商業編
大人でも思わず引き込まれるおもしろ知財エピソード集です。 小学生から高校生までを対象に幅広くご利用ください。
テーマ:ビジネスモデル特許
Keywords | ビジネスモデル特許 |
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法域 | 特許 |
教科 | 商業 |
「ビジネスモデル特許」という言葉を聞いたことはありますか?大手ステーキチェーン店の「いきなり!ステーキ」を運営する株式会社ペッパーフードサービスが「ステーキの提供システム」に関する特許権(特許第5946491号)を取得したことでも注目を集めることになりました。各業界においてヒットしているサービスには、必ずと言ってもいいほど、その裏には独創的かつ革新的なビジネスモデルが隠されています。ビジネスモデルは、アイデアがビジネスの仕組みまで昇華したものですが、本来、アイデア自体は特許権の保護対象とはなりません。しかし、ビジネスモデルを実現するための技術的な要素であれば、特許権で保護できる場合があります。新しいビジネスモデルは、人気が出るほど他人に模倣されやすく、また思いつくのは大変でも、模倣をするのは極めて容易という特徴があります。特許権で保護することができれば、他人に模倣されるのを防止することができるため、市場での優位性を維持することができます。なお、すでに世間に公開してしまった内容を特許権で保護することは難しくなります。また、ビジネスモデルを特許権として保護するためには、工夫や経験に基づく専門的な知識が必要となります。新しいビジネスモデルを考え付いたとしても、勢いで公表するのではなく、まずは特許の専門家である弁理士に相談し、ビジネスモデル特許として保護できないか検討するのが得策といえます。 (履歴情報)2025/03/12 掲載 |
テーマ:商業
Keywords | ブランド、焼印、売買 |
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法域 | 商標 |
教科 | 商業 |
私たちの身の回りにはLEXUS(乗用車)、UNIQLO(被服)、G-SHOCK(腕時計)など、多くの「ブランド」が存在しています。
各企業は、市場調査、研究開発をして、ライバルより優れた商品(やサービス)に特定の「ブランド」としてのロゴタイプや、ロゴマークをつけて販売(提供)し、私たちは、高い信頼を寄せるロゴタイプやロゴマークがついたブランドバッグやブランド時計に高い価値を見出します。
ところで、この「ブランド」というものは、その昔、牧場の所有者が自分の家畜などに焼印をし、他者の家畜と区別するために行われた行為を表す北欧の言葉に由来していると言われています。
現代では、商標法制度により、ブランドを「商標」として権利化(※1)できます。(ハイブランドに限らず、あらゆる商品名、サービス名は、本来の意味ではブランドです。)
商標により自社の製品(やサービス)と他社の製品(やサービス)とが明確に区別され、適切に保護されるようになり、私たちは安心して、お気に入りの商標が付された製品を買う(利用する)ことができます。
なお、ロゴタイプやロゴマークなどの「商標」が付いたバッグや時計そのものだけでなく、高い信頼性を有する「商標」自体も売買の対象となり、数億円、数十億円を超える値段で売買されることもあります。
なお、「商標」は、ロゴタイプ、ロゴマーク、キャラクター、色、音など、さまざまな態様で権利化され保護されます。
※1:LEXUS(登録2164475等)、UNIQLO(登録3250518等)、G-SHOCK(登録5192026) (履歴情報)2025/03/12 掲載
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テーマ:新しい経済的価値の創造
Keywords | 意匠登録・商標登録 |
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法域 | 意匠法・商標法・不正競争防止法 |
教科 | 商業 |
小学生の恵美子ちゃんが、学校の勉強の延長で家に帰ってから紙粘土で少女が両手で頭の上に蠟燭台をかざした像をつくりました。 これは子供らしい幼稚さがあるものの「これを量産して売り出したら結構売れるかもしれないね。」と隣の「なんやスーパー」という商店のご主人が言うのです。 そのおじさんは、お店の二代目でしたが彼の代になってから隣町に知れわたった店になっていました。 そして彼は、知り合いの弁理士に依頼してそのお店の名前を商標登録していました。これで同じ又は似た名称の同業商店は顕れず、地方で有名になり支店を広げて発展していました。 その彼は、恵美子ちゃんの燭台像をその店で売り出すために、恵美子ちゃんを意匠の創作者とし、「恵美子ちゃん灯火」という商標を自分の名義で、意匠登録出願は恵美子ちゃんと自分の共同名義で出願しました。 勿論、このことは恵美子ちゃんのご両親に事前に話し、出願の代理人費用はその商店主のおじさんが負担しました。 恵美子ちゃんにはその燭台像の売値の10%を意匠権の共有者として支払ってあげました。 これは、子供の知的活動が「新しい経済的価値」の創造として生活を豊にした例です。 広く知的財産制度の普及が「経済発展」の要となります。これは、「経済成長」を目指す「競争政策」とは異なります。 (履歴情報)2025/03/12 掲載 |