知的財産権の事例

CASE

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意匠事例

アニマルラバーバンド

使用後も元の形に戻る動物型の輪ゴム

アッシュコンセプトの「アニマルラバーバンド」はカラフルなシリコーンゴム製の輪ゴムだ。使い捨てにされがちな輪ゴムを、愛着をもって長く使われる形にするために開発された。デザインのかわいらしさ、子供の誤飲を考慮した素材の安全性、繰り返し使っても元の形に戻るなどの機能性が国内外で高く評価されている。ニューヨーク近代美術館 (MoMA)導入以降、国内はもちろん欧米のセレクトショップでも扱われ、現在ではシリーズ累計約130万個販売。約2,500万匹を超すアニマルラバーバンドが世界各地に「生息」している。

アニマルラバーバンド

アッシュコンセプトの考え方

デザインで社会を元気にすることを掲げるアッシュコンセプトが展開するオリジナルブランド「+d(プラスディー)」では、デザイナーがモノに込めた想いやメッセージを世界に届けることを目指し、製品を開発している。+dの第一号製品として同社が初めて発売したのが「アニマルラバーバンド」だった。デザインを手掛けたのは、大橋由三子氏と羽根田正憲氏によるプロダクトデザインユニット、パスキーデザイン。動物をデフォルメしたデザインは、一筆書きや浮世絵といった日本の文化を受け継ぐものとして製品化に取り組んだ。使う人たちに長く、安全に楽しんでもらえることを目指し、デザイナーとともに素材や形状の検討を重ねた。
素材のシリコーンは一般のものより強度と伸長度が高い「高伸長シリコーン」を採用。耐熱性、耐冷性も強く、マイナス40度からプラス190度まで対応でき、電子レンジでの加熱や湯せん、冷凍庫でも使える。製造を依頼した工場は最初、シリコーンで輪ゴムをつくるという注文に戸惑ったが、デザインを見て、製造方法の研究に熱心に取り組んでくれたという。シート状にして打ち抜くと膨大なロスがでるため、動物の姿を筒状に成型して、スライスする技術が確立された。
親しみのある動物をモチーフにした<Zoo>、<Pet>、<Farm>、恐竜がモチーフの<DINO>などのラインナップがあり、さらに発売から20年となる2022年には、新たに「ヒト」がモチーフの<Peace>も加わった。輪ゴムの大きさ、幅のバリエーションもある。

意匠登録出願する

デザインを守るために

 「アニマルラバーバンド」は全ての動物のデザインについて、それぞれ意匠登録している。コピー商品を阻止するのはもちろんのこと、商品ごとにどういう形でデザイナーの権利、会社の権利を守るかを検討し、意匠をはじめとする知的財産権の活用を重視している。