石川県との知財支援協定を締結

  7月7日(金)午後1時から日本弁理士会と石川県との間で、「知的財産の活用による産業振興のための協力に関する協定」の締結式が行われ、石川県行政庁舎4階の知事室において、石川県の谷本正憲知事と日本弁理士会の谷義一会長が協定書に署名し、協定が成立されました。

  式には石川県側から津梅幸雄商工労働部次長、早田豪商工労働部産業政策課長、竹内正則同課技術振興開発支援グループリーダー及び辻野賢司同課主任主事が同席し、日本弁理士会側から牛久健司支援センター長、西孝雄北陸支部長、宮田正道北陸支部幹事、木森有平北陸支部会員、吉田哲北陸支部会員、河野俊夫北陸支部会員が出席しました。

  谷本知事の挨拶では、昨年度県の知的財産活用プログラムを策定した経緯、石川県は人口当たりの大学の集積が全国第2位、知的財産の活用を推進するためのインフラ(大学教員、研究者、技術者等)が全国第4位であること、独自技術を有し特定市場でシェアトップであるニッチトップ企業が40社を数え全国第3位の状況にあるけれど、県全体での特許出願状況は低い水準にあって知的財産に精通している人材も不足している。

  知的財産を戦略的に活用できる企業を多数育成し10年間でニッチトップ企業を倍増したいとの抱負であり、この知的財産活用プログラムを今後実行していくためにも日本弁理士会の支援に期待しているとの話でありました。

  続いて、谷会長が、日本弁理士会は、地域の活性化と産業の振興のために、知的財産を活用していこうとする石川県の方針に共感し、そのための各種施策を実施するにあたり、当会が知的財産の専門家としてこれに協力することに合意したこと、当会と支援協定を結ぶ自治体が増え、本日の石川県との支援協定で11道県目であること、石川県は、長い歴史を持つ伝統工芸から最近のニッチトップ企業の活躍に至るまで、他県には見られない、すぐれた知財インフラを有すること、このような石川県の特色を有効に活かせるように、我々のこれまでの経験をもとにして、地域知財支援に尽力することを約束した。

  また、金沢には、日本弁理士会の北陸3県に新潟県を加えた地域における活動拠点である北陸支部が設置され、本日から本格的な活動を開始することになったこと、そして、日本弁理士会では、昨年度より展開中の地域知財活性化運動を「地域知財活動」として組織し、定着させ、弁理士知財支援ネットを駆使し、中小企業支援のための「中小企業キャラバン隊」を全国展開し、中小企業庁の「知財駆込み寺」構想ともタイアップして、元気な地域の実現を推進して行きたいとの考えを述べました。

 その後、談笑となり、地元企業が外国で製品の模倣をされ困っているのとの知事の話から、国際的特許についての原則、海外の特許制度や権利侵害に対する保護の実情や歴史的背景にまで話がおよび、和やかなうちに予定の30分間が経過しました。

  北陸支部定例総会と併せて協定式を行って世間にアピールしたいとの県側の意向があり、知事のスケジュールを調整するために担当者がご苦労されたようであります。

  その甲斐あってか、式には報道関係者が多数参集し、翌日4社の朝刊で協定締結に関する記事が掲載されました。また、協定書に基づく覚書について、当会側は北陸支部長と支援センター長との連名とし、支援センターの充分なバックアップを得ながら北陸支部も主体的に支援活動を行うこととしています。

  北陸支部地域では最初の支援協定となりますが、今後は他の県でも同様の動きが予想され、講師の派遣等支部活動の根幹をなすものであるだけに、支部会員の積極的かつ責任を持った協力が望まれるところであります。