支援活動だより189_CTP
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知的財産支援活動だより2018年3月号(No.189) 11 3月までの支援活動11.日  時:平成30年2月10日(土) 13:30〜15:002.主  催:NPO法人えき・まちネットこまつ3.共  催:日本弁理士会東北支部4.場  所:川西町中央公民館401号室(山形県東置賜郡川西町大字上小松)5.講  師:腰本 裕之 弁理士(日本弁理士会東北支部)6.出席者:17名7.内  容:Ⅰ.概要 本セミナーは、米坂線羽前小松駅を拠点とした地域住民主体のまちづくりや地域づくりを推進するための組織として設立されたNPO法人によるまちづくりの一環として開催されております。受講者は高校生から壮年層までの幅広い年齢層に渡っております。地域ブランドの商品開発等を行っている当該NPO法人会員もいるため、商標制度に高い関心を有している方が多いとのことを事前に伺っていました。そのため、商標制度、商標に関する裁判例、及び地域おこしの手段となり得る地理的表示、地域団体商標制度の概要と実例等にも焦点をあてました。その他、詳細については以下に記載します。Ⅱ.詳細(1)知財の概要、及びその種類と活用 知財と他の財産権との相違、知財特有の性質の概略を説明しました。さらに知財(特許、実用新案、意匠、商標、著作権、地理的表示、種苗制度等)の概要に触れました。一般的に馴染み深いと考えられるスクウェア・エニックス・ホールディングス社のゲームソフト「ファイナル・ファンタジー」に関する特許、商標権とその活用による同社の事業拡大を例示しました。また、ノーベル賞の対象となった京都大学・山中教授らのiPS細胞特許による発明の実施確保の例、及びサムソンとアップル社とのスマートフォンの特許に関する米国における特許侵害訴訟の経緯を紹介しました。(2)知財各論 特許、意匠、商標の知財の性質、権利取得の手続、費用等について概説しました。また、特許庁のデーターベースを使った特許、商標の電子検索の方法を解説し、予め類似する知財の存在を調査することの重要性を説明しました。実例として、東北の酒造メーカーの実在する商標の検索の過程を例示しました。(3)商標権の効力範囲について 専用権と禁止権の相違について説明し、石屋製菓と吉本興業の「面白い恋人事件」の裁判例を取上げ、和解に至った経緯を解説しました。(4)地域団体商標と地理的表示について 地域産業活性化、地域おこしに重要となる地域団体商標制度と地理的表示制度を比較・説明しました。青森の「あおもりカシス」が地理的表示の第1号であること、及び地域団体商標と地理的表示両方の登録がある「市田柿」の例を紹介しました。その上で各制度のメリット、デ『えき・まち・ネット こまつ 知財セミナー 』

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