支援活動だより187_webbook
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知的財産支援活動だより2017年12月号(No.187) 13 1.日  時:平成29年10月28日(土) 13:30~16:002.場  所:名古屋商工会議所 3階第5会議室3.実施者:主催・運営:日本弁理士会東海支部4.内  容:「進歩性」ってどういう事なの?~審査基準と最近の裁判例から~5.対象者:一般市民、中小企業者、知財担当者など(92名)6.担当部署:日本弁理士会東海支部 知的財産権制度推進委員会7.講  師:日本弁理士会東海支部 知的財産権制度推進委員会 委員 長谷久生・熊崎誠8.コメント:前半:「審査基準の解説」(担当:長谷久生) 今回「進歩性ってどういう事なの?~審査基準と最近の裁判例から~」というタイトルで休日パテントセミナーを行なった。私は、前半の部である「審査基準の解説」を担当した。セミナー聴講者の有する基礎知識にバラツキがあると聞いていたので、最初に審査基準について、どの程度の知識を持っているのかを把握するための質問(聴講者に手を挙げてもらう形式)をして、ある程度の感触を得た上で、私自身の意見や具体例等を折り込みつつ審査基準の解説を行った。終了直後において聴講者からは特に質問は無かった(但し、セミナー終了後二名の方から極めて具体的な質問を頂いた。一人当たり10分以上の時間対応させて頂いた。)。実務的に「進歩性が無い」と審査官が言ってきた際の反論というのは、(個別具体的な)拒絶理由通知書に基づいて反論することが求められるものであり、審査基準があるものの、一般化することが難しいのであるが、「審査基準に基づいて反論すべき」であるという基本方針を具体的にお話しすることも試みたつもりである。今後の休日パテントセミナーは、聴講者が何を知りたいのかを予め把握できるようなシステムを構築することができるのであれば内容的にも一層有意義なものになると考える。後半:「「進歩性」ってどういう事なの?~審査基準と最近の裁判例から~」(担当:熊崎誠) 後半では、ここ10年位の進歩性の裁判例を紹介しました。セミナー聴講者の予備知識にばらつきがあるとのことでしたので、最初に、裁判までの道のりや近年の進歩性判断の傾向等を説明しました。また、セミナーのテーマとして裁判例を希望する声が多いとは聞いていましたが、進歩性の裁判例となるとどうしても専門的な内容になってしまいますので、多くの聴講者が途中で脱落してしまうのではないかと危惧していました。このため、各裁判例の内容につきましては、なるべく噛み砕いて、同じことを繰り返し説明するようにしました。また、前半の講義で説明された進歩性の審査基準との対応関係をなるべく示すようにし、今回の講義の内容がなるべく記憶に残るように心がけました。 講義の途中や終了後にはいくつか質問もあり、多くの聴講者が最後までそれなりに興味を持って講義を聞いてくれていたように思いました。特に、聴講者の中には企業で特許実務に携わっている方もおり、そのような方からはかなり実務的な内容の質問を受けました。 また、私としては、今回初めてセミナーの講師というものを行いまして、貴重な体験ができたと思います。セミナーの準備には大変手間取りましたが、聴講者の方に満足して頂けたのであれば、私としてもうれしく思います。東海支部知的財産権制度推進委員会 委員 長谷久生委員  熊崎誠「第4回休日パテントセミナー2017in名古屋」セミナーの様子

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