支援活動だより178_webbook
69/92

知的財産支援活動だより2017年2月号(No.178) 69 1.日  時:平成28年12月1日(木) 10:45〜11:302.場  所:橿原市立白橿北小学校3.名  称:「知的財産特別授業」4.内  容:発明工作授業(回転台)5.対  象:6年生1クラス36名6.担当部署:近畿支部 知財普及・支援委員会7.講  師:大西正夫、中川美和8.コメント: 奈良県橿原市にある白橿北小学校を訪れました。白橿北小学校は畝傍山を近くに臨む自然と歴史遺産に恵まれた小学校で、6年1クラス36人のみんなは、とても元気で熱心に授業に取り組んでいました。 まず、講師の我々が今回の授業のテーマである回転台の発明工作授業に使う道具や材料を箱から出して準備をしているのが興味津々のよう、黒板に大きく書かれた「弁理士」の文字を見て「べんりし」って何だろうと不思議そうに隣の児童たちと話したりしていました。 授業が始まり、大西会員が「弁理士」や「発明」について説明しました。「弁理士を知っている人は手を上げて」と言うとみんなもじもじとして手を上げた児童はゼロ、「では弁護士を知っている人」というとほとんどの手が上がりました。 5分前後の説明の後、「それでは、みんなも発明をしてみましょう」と児童たちそれぞれの回転台の発明工作授業が始まりました。6人1班のそれぞれの班に1つずつ配られた回転台の見本を見ながら、金属製の皿、ビー玉、厚紙を使って回転台を作っていくのですが、はじめはなかなか手が動かず、紙にはさみや定規をあてて切り方を考えたり、皿にビー玉を転がしてこれから作ろうとする回転台をイメージしている模様でした。 回転台の工作は、班のみんなで相談したり、一人で着々と切った紙をのり付けして平面の紙を立体に組立てたり、金属製の皿にビー玉を回転させるレールを作ったり、紙にビー玉を貼り付けたり、みんな思い思いの回転台を作っていきます。 この回転台の課題は①金属製の皿の上の回転台がすべって皿からずれないこと、②ビー玉を使って回転台がスムーズに動くこと、ですが、①は回転台に縁を作って皿に固定する工夫は比較的みんな思いつくものの、②の回転台がスムーズに動く工夫はビー玉の動きをコントロールする必要があるためか、みんな苦労していた模様です。 ベテランの大西会員は各班を見守るなかで、良い工夫があれば「はい、発明が生まれました。◯◯さんの回転台にはこんな工夫があります。」と回転台を手に取って紹介し、うまい具合に児童たちの興味を引き出していきます。 お友達の発明に刺激を受けて、新たな発明が次々生まれていき、あっという間に授業が終盤になりました。授業の終わりは見本の回転台の内部を分解したもの、それから予め準備した他の知財授業での作品例を展示して紹介しました。授業の後、児童たちがこれらの展示を見るために集まってきました。自分たちが苦労して考えていたお手本のしくみに強い興味を抱いたようで、手にとって熱心に見ていました。 今回の授業で、児童たちは「発明ってなに」というところからはじまり、一人一人が考えた課題に対するアプローチを工作で形にしていった45分間でした。今回の授業をきっかけに児童たちの知財への興味が広がることを願っております。近畿支部知財授業担当 中川美和「知的財産特別授業」橿原市立白橿北小学校発想力豊かな児童達と工作を行う講師陣

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

page 69

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です