支援活動173_webbook
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知的財産支援活動だより2016年8月号(No.173) 5 られます。 「先生のための知財のひきだし」は、高校・高専の授業のイントロダクション(導入)として使える、様々な教科に対応した知的財産権エピソード(知財ネタ)を集めたものです。 例えば、「理科(物理、化学)」に関しては、「ブラウン運動とは、溶媒中に浮遊する微粒子が不規則(ランダム)に運動する現象です。これは、イギリスの植物学者のロバート・ブラウンが、1827年に、水の中で花粉のふくろがやぶれて出てきた小さな粒が生き物のように動きまわることに気づきました。しかし、当時はこの現象がなぜ起こるのか、誰も説明することができませんでした。・・・(中略)・・・さて、特許庁の特許情報提供サービスで検索すると、1993年4月~2014年6月までの間、「ブラウン運動」に関係する特許が54件あります。多くは、微粒子の粒径を測定する手段としてブラウン運動を利用したもの(特許第5498308号など)ですが、超小型のバブルモーターの動力として利用するもの(特許第5131835号)、不確実性がある経済的指標の確率過程モデルとして利用するもの(特許第5084968号)、血清または血漿の粘度測定に利用するもの(特許第4958272号)など、100年の時を越えた現在でも、様々な形で「ブラウン運動」の理論が用いられています。」といったネタを示しています。 また、「英語」に関しては、「英語の試験を受ける際に、「TOEICⓇ」、「TOEFLⓇ」、または「英検Ⓡ」などのように、試験名に「Ⓡ」というマーク(Rマーク)が付されているのを目にしたことはありませんか? Rマークは、「Registered(登録された)」の頭文字です。国に登録された商標であることを示しています。米国では、登録商標にRマークを付すことが義務づけられており、Rマークを付さない場合、模倣品に対して、権利行使ができない場合が有ります(米国商標法第29条)。一方、日本では、・・・(後略)。」といったネタを示しています。 このように、「先生のための知財のひきだし」は、学校教員の方々が、各科目の授業中に、知的財産に関するトピックスを数分で話せるようにまとめたものです。トピックスは、随時追加しています。 第一事業部は、「先生のための知財のひきだし」をホームページからダウンロードできるようにしています。(2)発明工作授業 児童・生徒は、知的財産権(特許権、意匠権、著作権など)についての教育を受けた経験がほとんどなく、知的財産権についての知識をほとんど有していません。また、児童・

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