支援活動172_webbook
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14 知的財産支援活動だより2016年7月号(No.172)1.日  時:平成28年6月13日(月) 10:40〜12:30、 13:15〜15:052.場  所:兵庫県立西脇工業高等学校 3.名  称:「知的財産特別授業」4.内  容:高校知財授業 5.対  象:1年生38名、2年生40名6.担当部署:日本弁理士会近畿支部 知財普及・支援委員会7.講  師:大西 正夫8.コメント: 駅伝を始めとする陸上競技部や硬式野球部が有名な兵庫県立西脇工業高等学校での「知的財産特別授業」も、はや5年目に突入しました。 今年も昨年と同様に1年生、2年生に授業を2コマずつ行いました。 1年生を対象にした授業は、知的財産権制度の概略と特許出願の難しさを知ってもらうことを主目的としたものです。1コマ目の知的財産権制度の概要では、身近にある製品を例に挙げて知的財産権がどれだけ身近にあるかを実感してもらうとともに、知的財産権制度があってこそ豊かな社会が実現することを知ってもらいました。2コマ目の実習では、自分が片手で操作できるシャンプーボトルを発明したと仮定して、その特徴を文章で表現できるかどうかにチャレンジしてもらいました。最初は、文章だけで発明を特定する難しさに頭を抱えていましたが、トライ&エラーしているうちに文章化の面白さに気づいた生徒もいたようです。 また、2年生を対象にした授業では「パテントコンテストを目指して!」と題し、文部科学省、特許庁、(独法)工業所有権情報・研修館、日本弁理士会の四者が主催するパテントコンテストでの入賞を目指すためにはなにが必要かという観点から、発明の発想法や特許情報プラットフォーム「J-PlatPat」での検索を体験してもらいました。 発明の発想法では、「絡まりにくいイヤホンコード」を例に挙げ、まずは「なぜイヤホンコードが絡まるのか?」「イヤホンコードをどうしたら絡まないか」と、問題点の原因と解決策を考えます。そして、その解決策を施した製品が実際に存在することを知り、より改良するためにはどうするかを考えてもらいました。「絡まないイヤホンコード」を授業中に考え出すことは時間的にも不可能なのですが、発明の発想法の一つを知ってもらうことができたように思います。 さらに、特許情報プラットフォーム「J-PlatPat」での検索に慣れるために、自分や親戚、知人と同姓同名の発明者がいないかどうかも検索してみました。さすがに本人の発明はありませんでしたが、お父さんや親戚の方々の発明がいくつか見つかりました。 一昨年度のパテントコンテストでは、卒業生の応募作品が出願支援対象作品に選ばれていることもあって、2年生は授業を受ける前からいろいろと応募作品を考えているようでした。その作品のキーワードから類似のアイデアの公報を検索してみました。 「同じようなアイデアぜんぜんなかった!」と喜ぶ生徒に、同義語での再検索をさせたところ、同じようなアイデアの公報が発見されたので検索するキーワードも工夫しないと適正な検索が「知的財産特別授業」兵庫県立西脇工業高等学校授業の様子

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