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【海外編】iPad訴訟 アップルが48億支払いで和解

アップルの人気商品も係争案件の対象に

 

中国でも大きな関心を集め多数の傍聴者が並ぶ

2012年、国内外で注目されていたある訴訟が決着しました。アメリカのアップル社が多機能携帯端末(タブレット)の「iPad(アイパッド)」の商標権を巡り中国で争っていた訴訟は、同社が中国のIT(情報技術)機器メーカー唯冠科技深セン(広東省)への6000万ドル(48億円)の支払いを受け入れ、和解したのです。

この裁判は、アップルが唯冠の台湾グループ会社から商標権を買い取ったと主張していましたが、唯冠側は「商標権を保有していたのは中国の唯冠で、アップルとの契約は無効だ」と訴えたのです。2011年深セン市の中級人民法院(地裁)が唯冠の訴えを認める判決を下し、アップル側は上訴していました。

アップル側は中国での機会損失をこれ以上増やしたくなく、また中国側は雇用や生産地へのダメージを回避したかったといわれています。中国政府は今回の訴訟を重視し、アップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)が訪中した時には、李克強副首相が会談しました。

 

実利を重視した和解金という選択肢

この和解金決着の背景にはアップルと唯冠それぞれの思惑があったようです。アップルは、中国での販売機会の損失と、中国での製造中止による世界での販売機会の損失を最小限に食い止めたかった。一方、唯冠科技深センは債無返済の資金確保を急ぐ必要があった。その妥協点が、和解だったようです。

弁理士山田のワンポイントアドバイス

社長の皆さん!

海外で事業を展開する時、自社の製品の知財権利関係は早めに確認し、手を打ちましょう。後手に回ると、ビジネス上の大きな機会損失を生む可能性があります。

【ここがポイント!】
(1)日本企業の勝訴案件を分析把握する
(2)知的財産権は進出先の国でも取得

特に中国は、裁判所の判例トレンドがあるので、要注意です!
詳しいことは、お近くの弁理士に御相談下さい。