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色彩のみの模倣でも商標権の侵害になる場合があり!

色彩のみならマネしても大丈夫だろうと考えると、後で大きな落とし穴にはまる可能性があります。

この色彩良いなと思い、他社の製品を模倣したデザインを作成したが

印刷会社を経営するAさんは、非営利団体がイベントで配布するグッズとしてその団体のネーミングが記載された文房具のデザインを依頼されました。Aさんは、ネーミングも全然違うし、色彩のみならマネしても良いだろうと考え、著名なデザインの消しゴムのスリーブの色彩の上にその団体のネーミングを記載したデザインを作りました。そして、Aさんは、そのデザインを印刷したスリーブを消しゴムに取り付け、消しゴムをその団体に納品しました。

消しゴムを納品して暫くすると、著名なデザインの消しゴムを製造・販売する大手文房具メーカーから納品先の団体に対して、消しゴムのデザイン使用はそのメーカーの商標権の侵害になるとして、警告がありました。

この件について納品先の団体からクレームを受けたAさんが知り合いの弁理士に相談すると、以下の回答がありました。
「2014年(平成26年)から商標法の改正により、色彩のみからなる商標につても商標法の保護対象になりました。Aさんが模倣した消しゴムのスリーブの色彩も商標登録されています。よって、全然違うネーミングと組み合わせたデザインとしても、商標権者に無断でその色彩を消しゴムのスリーブに使うことはできません。」

納品した消しゴムは全てAさんに返品されることになりました。

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