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回(令和6年度)「知財活用ビジネスプランコンテスト」開催結果

<受賞者>

■グランプリ(日本弁理士会会長賞)

応募者名 株式会社スパインクロニクルジャパン(石川県)
https://s-chronicle.co.jp/
ビジネスプラン名 高齢者脊椎疾患に対する低侵襲治療手術デバイスの開発
受賞理由 事業のミッションと実際の技術開発、事業展開、及びこれらと知財活動の整合性が優れていた。「高齢化先進国である日本から世界に向けて骨粗鬆症性椎体骨折等患者に対して脊椎を連結固定せずに可動性を維持しながら最大の治療効果を提供する」というミッションの明確さと、その実現に向けた取り組みの卓越ぶりが光っていた。そして取り組みを適切に保護すべく特許網構築に向けて国内外での特許出願を積極的に行っている点、現在進行形でのプラン実現に向けた動きが各審査員からも高く評価されていた。

 

■準グランプリ

応募者名 中村 ユセフ 健(広島県)

ビジネスプラン名 流体・構造解析と機械学習を活用したワイヤ式金属3Dプリンタによる大型船向けトロイダルプロペラの研究開発と製造
受賞理由 「CO2削減」と「経済性」という、相反する課題に技術開発で真正面から取り組む、ある意味王道のストーリーだが、その規模が壮大。旧来からある「トロイダルプロペラ」を大型船舶向けのものとして製造するにあたっての設計上・製造上の課題を現代的な多分野の専門家が集結して解決していく取り組みは、聞き手としても胸が躍る期待感がある。もちろん知財についてもオープンクローズを意識するなど緻密な戦略を組み立てており、見事の一言。

 

■特別賞

応募者名 正能 佳明(東京都) ※小学4年生

ビジネスプラン名 世界初の害虫アリ侵入・定着予防を実現するためのアリ除け剤「キラ星の砂」
受賞理由 小学生ながら大人顔負けの閃きと行動力。ヒアリの定着予防に酸化タングステン光触媒を用い、ヒアリのフェロモンを破壊することで情報伝達を阻止する(=迷子にさせる)という着眼点も素晴らしければ、その研究成果を自らメールで多くの研究機関に打診し、結果繋がりが得られた大学教授に持ち込んで評価を得、更には企業とのコラボレーションも実現する。社会課題解決のために技術で真摯に貢献する、という「発明」の本質を見せられた。

 

■奨励賞(日本中小企業診断士協会連合会会長賞)

応募者名 株式会社野田工業(福岡県)
https://www.noda-in.co.jp/
ビジネスプラン名 当社実用新案を活用した、新規オリジナル額装品「happiness シリーズ」の国内および海外販路
受賞理由 もともと家具の部材製造会社。安価が海外製家具の台頭により活路を見出していかなければならない状況にあって思い至った「微細掘り込み様相を呈している木製装飾板材」。これぞ日本の中小企業の技術、と審査官に言わしめる技巧の粋。ピッチでは技術者としての実直さ、奥ゆかしさが際立っていたが、胸を張って国内外で自社商品をプロモーションしていくために、更なる知財制度の活用と知財側面からのサポートも不可欠と思われる。

 

応募件数等

  • 応募総数:47件
  • 一次審査(書類審査)通過:8件
  • 二次審査(ピッチ審査)通過:4件

審査

 弁理士及び外部審査員で構成される審査委員会で、「独創性」「実現性」「将来性」等の観点から、一次審査(書類審査)、二次審査(ピッチ審査)を行いました。
 なお、外部審査員は以下の1名です。

<一般社団法人日本中小企業診断士協会連合会>
 株式会社オージュ・コンサルティング 代表取締役、中小企業診断士
 大森 渚 氏

表彰式

主 催 日本弁理士会
日 時 令和7年214日(金)1400
会 場 赤坂インターシティコンファレンス 4階 「the AIR