支援活動だより178_webbook
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知的財産支援活動だより2017年2月号(No.178) 61 1.日  時:平成28年11月24日(木) 10:35〜12:102.場  所:朝来市立生野小学校 3.名  称:「知的財産特別授業」4.内  容:発明工作授業(回転台)5.対  象:6年生1クラス24名6.担当部署:近畿支部 知財普及・支援委員会7.講  師:五郎丸正巳、萩森学8.コメント: 今回は、兵庫県朝来市にある朝来市立生野小学校を訪問させていただきました。姫路駅から電車で1時間の山あいの町「生野」は、日本有数の鉱山として栄えた生野銀山の鉱山町でした。 生野小学校のある口銀谷(くちがなや)地区には、歴史遺産、近代化産業遺産などが数多く残されており、古い家屋が今も軒を連ねます。 今回、日本弁理士会の「発明工作授業」を受けてくれるのは、6年生24名。3時間目、4時間目の2コマをフルに使って、回転台作りに挑戦します。回転台の製作に先立って、小学校6年生で特許を取得した神谷明日香さんを特集した「はっぴょん通信Vol.18」が各児童に配布されました。「皆さんと同じ小学校6年生で特許を取った女の子がいるんだよ」と講師が言うと、皆、大興奮。「小学生でも発明できる」ということがわかり、回転台作りに向けて機運が高まります。 皆一斉に、回転台作りに取り掛かります。手が止まっている児童は一人もいません。手を動かしながら頭で考えます。講師陣のアドバイスを受けながら、回転台作りは進みます。 3時間目の終了を知らせるチャイムが鳴り、担任の先生から、「トイレに行きたい人は行ってください。疲れた人は、廊下に出て休んでもいいよ。」とのアナウンスがありましたが、席を立つ児童は一人もいません。皆、黙々と回転台作りを続けます。 4時間目の開始後、児童の作品が次々に紹介されていきます。外周部にレールを設けて、その外側にビー玉を環状に並べた作品、蓋に紙で軸を設けた作品、蓋にビー玉で軸を設けた作品、小さな輪っかを環状に並べ各輪っかの中にビー玉を嵌め込んだ作品など、いろいろな作品が紹介されていきます。紹介された回転台を参考に、皆、自身の回転台の完成度を高めます。最終的に完成した(くるくる高速で回転した)のは8、9人、全体の約4割でした。 今回は、通常の倍、2コマを使っての発明工作授業でした。6年生とはいえこれだけ長時間になると、だらけたり、投げ出したりする児童がいるのですが、今回は、そのような児童は皆無。 皆、最後まであきらめずに、「根気強く」かつ「粘り強く」回転台を作ってくれました。私(本報告書作成者の五郎丸正巳)は今回通算で11回目の発明工作授業になりますが、「回転台作りに取り組む姿勢」という点では今までで1番だと感じました。 山あいの大自然の中で育った生野小学校6年生24名の児童。今回の私たちの授業により、この児童一人ひとりの「エジソンの芽」に水が注がれました。この「エジソンの芽」が大きく育つことを、心から願っております。近畿支部知財授業担当 五郎丸正巳「知的財産特別授業」朝来市立生野小学校発想力豊かな児童達と工作を行う講師陣

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