支援活動だより177_webbook
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10 知的財産支援活動だより2016年12月号(No.177)1.日  時:平成28年12月5日(月) 13:20~15:102.主  催:日本弁理士会3.場  所:福島県立小野高等学校4.テーマ:知的財産特別授業5.対  象:1、2年生 40名6.コメント: 小野高等学校は、かつては4学科編成(普通・農業・商業・家政)でしたが、今は総合学科(文理総合系列・産業技術系列・ビジネス系列・福祉教養系列)となった学校です。また、家庭クラブは町の特産品を利用した新商品を開発し、県代表として「うまいもん甲子園」に出場するなど、地元の支援を受けながら6次化商品開発などの実習にも積極的に取り組んでいます。 今回の授業は、学校の要請もあり、商標制度の基礎を学ぶ内容としました。授業は第一事業部の清澤会員と私が担当しましたが、現在、協力をして商標に関するグループワーク(以下、GWという。)用コンテンツを検討しており、学校側にその内容をお話ししたところ、大きな関心を持って頂けましたので、これを柱とした生徒参加型の授業を実施しました。 今回、授業を受ける生徒は、ビジネス系列と家庭クラブの1・2年生です。 始めの30分は、商標制度の基礎についてスライドを用いて説明しました。この導入用スライドは、「1.商標とはどのようなものですか?」「2.商標の役割はどのようなものですか?」「3.商標を登録するとどうなりますか?」「4.商標登録はどのようにするのですか?」「5.商標登録した後はどうするのですか?」の5章構成としました。 その後、休憩を挟んで70分間のGWを行いました。GW開始前に、導入用スライドの補足説明を雑談風に行った後、GWの趣旨や進め方を説明して作業に入りました。グループは3~4人で1・2年生の混成です。グループ分けは事前に学校に依頼しました。GWの内容は、フードビジネスに関する事業構想を話し合い、それに用いるネーミングやロゴを考え、最終的には事業計画をまとめるように商標登録願を作成するものです。但し、真の目的は書類作成ではなく、ブレインストーミングの技法を用いた自由な議論を楽しみつつ、進行管理などプロジェクトマネジメントの手法も学んでもらうことでした。最後に各グループの発表を行い、我々からは「苦労して考えた商標やブランドが、もし使用できなくなってしまったらどう思いますか?」という、導入用スライドの説明を踏まえた問いかけも行いました。 授業を見ていた校長先生からは、GWへの繋ぎで行った補足説明が、生徒達の緊張感を適度に緩め、授業の緩急となって効果的だったのではないか、GWの進め方に関しては、中央教育審議会でも重要視され、今後の学習指導要領にも反映されるアクティブラーニングの考え方に通じるものとして、学校教育の現場でも受けいけられる可能性はあるのではないかとの感想を頂きました。知的財産支援センター第1事業部 鈴木賢一「知的財産特別授業」福島県立小野高等学校

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