支援活動175_webbook
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知的財産支援活動だより2016年10月号(No.175) 11 1.日  時:平成28年7月28日(木) 11:40~12:302.場  所:城南学園中学校 3.名  称:「知的財産特別授業」4.内  容:服の神5.対  象:1,2,3年生3クラス95名6.担当部署:日本弁理士会近畿支部 知財普及・支援委員会7.講  師:滝川 弘子、水田 慎一、後 利彦8.コメント: 近鉄の矢田駅から閑静な住宅街を抜けて徒歩10分ほどの所に城南学園中学校はありました。幼稚園から大学まですべてが揃った総合的な学校法人の中の女子中学校で、きれいな校舎やかわいい作品で飾り付けられた玄関がとても印象的でした。 授業では、椅子に取り付け可能なスーツ用ハンガー「服の神」のコンテンツを用いて、寸劇を交えながら知的財産の保護の重要性と弁理士の役割について紹介しました。中学1年生から3年生までと学年を跨いだ授業となりましたが、滝川会員の落ち着いた分かりやすい司会のおかげで、最後まで生徒たちは集中力を切らさずに聞いてくれていたように思います。私が演じたユメノ企画の社長と水田会員が演じたマネタ工業の社長とで、どちらのハンガーが素晴らしいか、それぞれプレゼンをし、生徒たちにどちらを買いたいか聞いてみたところ、多少は高くてもオリジナルの商品であるユメノ社長のハンガーを買うという意見が多数となり、発明した人を尊重すべきという気持ちを持ってくれている生徒が多く、嬉しい気持ちになりました。小数意見として、マネタ工業のハンガーを買うという理由として、安いということだけではなく、ユメノ企画のハンガーは椅子の取り付け部分のフックが背中に当たって痛そうだからという意見もあり、実際に使用する場面を想定して、実用面から商品を見定めるという想像力豊かな点には感心しました。 今回は女子中学校ということもあり、女性弁理士である滝川会員が、弁理士を目指したきっかけや、女性の仕事として弁理士はどうか、というテーマで最後に講演をしました。生徒たちは、ほぼ全員「弁理士」という職業を知りませんでしたが、今回の寸劇や講演を通じて、将来のキャリアを考える上で、「弁理士」も職業の選択肢の一つとして知ってもらえたのではないかと思いました。 授業の終わりに、数名の生徒たちから、「もし“権利範囲がフックで椅子に固定する”となっていたら、マネタ工業の販売を止めることはできなかったのではないか」、「ユメノ企画が、特許を持っていても、小さな会社で、あまりハンガーが売れていない一方で、マネタ工業の方が、有名でたくさん売れているような場合でも、差止めできるのかどうか」といった、一歩踏み込んだ質問を受けました。私は、これまで、ここまで深い質問を受けたことがなく、少し驚きましたが、同時に、今回の知財授業に興味を持ち、深く理解してくれていたことを、とても嬉しく感じました。近畿支部知財授業担当 後  利彦※「服の神」は株式会社日乃本錠前の登録商標です。「知的財産特別授業」城南学園中学校興味津々の生徒達に講義を行う講師陣

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