支援活動だより174_webbook
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24 知的財産支援活動だより2016年9月号(No.174)1.日  時:平成28年8月2日(火) 9:40~12:002.場  所:愛知県総合教育センター3.実施者:主催・運営:愛知県総合教育センター4.内  容:知的財産権についての講義、実習5.対象者:教員22名(農業科・水産科・商業科22名)6.担当部署:日本弁理士会東海支部教育機関支援機構7.講  師:日本弁理士会東海支部 教育機関支援キャラバン隊員 安井 雅俊8.コメント: 平成25年度から実施されている高等学校学習指導要領に従い、10年経験者研修の対象となる教員のうち、農業科と商業科と水産科の皆様に知的財産権の講義を行いました。今回は、産業財産権法(特許法、実用新案法、意匠法、商標法)と種苗法に関して、各法律の概要と、産業財産権と商品開発の関係などを説明しました。 本講義では、実際に商品開発を行っている先生方が多くいらっしゃいましたので、産業財産権の中でも特に、特許法と商標法に重点を置いて説明させて頂きました。特許法では、法目的、保護対象、出願から登録までの流れ、費用等を具体的に説明しました。また、今回の講義では、新たな試みとして、商品開発の中で「発明が生まれる動機」について、受講者の皆さんに考えて頂き、震災時の避難場所で活用された発明品の事例や、身近であった小学生による発明品の特許取得などの事例を交えて、不便を感じることの重要性と、それを何とかならないものかと考えることの重要性を説明させて頂きました。 この他にも、商品開発をして事業を展開していく中で、商標調査をはじめ、商標出願を検討することの重要性を説明しました。また、トピックスとして、昨年の商標法の改正に伴い、音商標、位置商標、動き商標、色商標等の出願が可能となり、その結果の一部が公開されましたので、特許庁で登録を認めると判断された事例をいくつか取り上げてご紹介しました。 種苗法については、法の目的、保護対象、出願から登録までの流れ、出願時、登録時にかかる費用等をご説明しました。また、現在登録されている品種等を農林水産省の品種登録ホームページで検索する方法や、侵害事例についてもご紹介しました。 受講された先生方は、学校の授業の中でも「知的財産権」を取り扱うこともあるようで、大変熱心に受講されていました。講義後の先生方からは、「学校の授業の中では、知的財産権の種類と一例の紹介しかできなかったが、講義で学んだことは参考になりました。」、「生徒達へぜひ還元していきたいと思う。」、「知的財産教育と商業教育の関係を再認識できました。」等の感想を頂くことができました。このことからも、学校教育の現場に立つ先生方が知的財産権に非常に高い関心を持っていらっしゃることを実感できました。東海支部 教育機関支援機構 運営委員 安井 雅俊「知的財産特別授業」愛知県総合教育センター「平成28年度高等学校10年経験者研修(教科指導研修商業科・農業科・水産科)」講義の様子

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