支援活動168_WebBook
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知的財産支援活動だより2016年2月号(No.168) 23 1.日  時:平成27年12月16日(水) 13:00~14:302.主  催:東北支部3.場  所:岩手県産業技術短期大学校 産業デザイン科 デザイン実験室4.出席者:齋藤 昭彦 会員       岩手県産業技術短期大学校 産業デザイン科2年生22名、教員3名5.所  感: デザインパテントコンテストへの応募をきっかけとして知財授業の要請があり、産業デザイン科の学生を対象とした知財授業を行いました。 今回の講義は、デザイン法規という授業の中で担当させて頂きました。ほとんどの学生が来年度から実社会に出て行かれるので、デザインの仕事に携わる際に必要な知識を得て欲しいと思いました。 前半は、「弁理士について」、「知的財産の法律を学ぶ意義」、「知的財産権の概要」、「知的財産権の登録例」について説明しました。知的財産の法律は、デザインの仕事に就いた時の拠り所になると思います。自分の創作物が他人の権利を侵害していないか、クライアントによる創作物の利用方法は正当なのか、といった疑問の判断基準になるからです。講義では、オリンピックエンブレムの問題やキャラクターを無断使用された例などを挙げて、知的財産を学ぶ意義を説明しました。 後半は、「デザインの法的保護」、「キャラクターの著作権」、「デザインに関する権利の帰属」、「デザインパテントコンテストの紹介」について説明しました。デザインに関する権利の帰属は、立場(会社員なのか、独立したデザイナーなのか)や契約内容によって変わってくることを説明致しました。デザイン業界では、最初にきちんとした契約を結ばずにトラブルになる事例が多々ありますので、契約がいかに重要であるかについて、キャラクターの著作権を例に挙げて説明しました。 既に意匠権や著作権などの授業が終わっていたこともありますが、学生の皆さんの理解度が高いと感じました。私の方から、「キャラクターの設定は著作権で保護されるか?」等の質問をしたところ、良く考えられた理由づけとともに、正しい回答をしてくれました。今回の講義だけでなく、今までの授業も良く理解されていると感じました。 学生の皆さんが、知財の正しい知識を持ち、デザインの分野で一人でも多くご活躍されることを期待したいと思います。東北支部 齋藤 昭彦「知的財産特別授業」岩手県産業技術短期大学校

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