特許出願する前に、展示会に出品&販売してしまった! | 社長の知財

特許や意匠の取得にまつわるあるあるシーン
あなたも知らず知らずのうちにやっていませんか?

画期的な発明や斬新なデザインを創作しても、他の企業に無断で利用されては意味がありません。
しかし実際には、そんなケースが結構あるのです。
そんな陥りやすい事例を、集めてみました。是非自社のチェックに活用下さい。

特許出願する前に、展示会に出品&販売してしまった!

介護ロボットを開発製造する某ベンチャー企業のお話です。その企業は使用しないとき、その本体をコンパクトに折りたためて収納が容易になる機能を備えている介護用ロボットを試作して、東京の福祉機器展示会に出品しました。その介護用ロボットの優れた折りたたみ機能がマスコミにも取り上げられ、評判になったのです。

その後、各介護関連の運営企業より引き合いがあり、社長は、そのロボットを量産する事業計画を策定しました。そこで資金調達のため金融機関に相談したところ、ロボットの特許権の取得の有無が話題になったのです。

今まで社長はロボットの技術開発に熱心に取り組んでいましたが、その技術を守ることは後回しになっていたことにその時気づきました。そこで、慌ててそのロボットの技術を保護するための特許出願を弁理士に相談したのです。

しかし特許出願をしようとした時期が福祉機器展示会で公知になった後であり、新規性を失っていることで特許性が無く、特許出願ができなくなっていました。

更に福祉機器展示会に出品後6ヶ月以上経過していたので、新規性喪失の例外規定(6ヶ月以内)の救済期間も経過しており、その適用を受けた特許出願もできなくなってしまったのです。