司法試験改革についての会長所感(11/21付)

                         会 長 所 感                                               平成25年11月21日                                               日本弁理士会                                               会長 古 谷 史 旺  法曹養成制度改革顧問会議において司法試験論文式試験科目の削減(選択科目の廃止を含む)が示された。日本弁理士会は、論文式試験の選択科目の廃止はもとより、選択科目中の「知的財産法」の削減には、最近の知的財産をめぐる国際情勢を踏まえ、断固反対を表明する。  政府与党は「知的財産政策に関する基本方針」、「日本再興戦略」、「知的財産推進計画2013」、「自由民主党知的財産戦略調査会の10の提言」において、グローバル・ネットワーク化の進展、企業の国際競争力の強化が指摘され、付加価値の高いモノ・サービスの提供(知財の有効活用)、模造品・海賊版対策、グローバルな視点に立つ知財戦略を備える中小企業の保護・育成の方針を公表している。  とりわけ、日本再興戦略では『中堅・中小企業等及びサービス企業が現地で直面する法務・労務・知財問題等に対して、相談対応を行うとともに、信頼できる弁護士事務所等の専門組織の紹介を行う「ワンストップ窓口」を本年夏までに10箇所設置し、適宜拡充していく。』という具体的方針を示している。また知的財産推進計画2013においても、中小・ベンチャー企業の総合的支援体制の充実として「知財総合支援窓口において、弁理士、弁護士、企業OBを含む専門家、海外知的財産プロデューサーを一層活用し、アジアを含む海外知財情報を提供できる体制を整備する。」ことを提言している。このような政府の方針から、企業の国際競争力強化のため、企業の知的財産活動を支援する担い手となる知財専門家の育成、強化が急務であることは明らかである。  ところが、法曹養成制度改革顧問会議は司法試験受験者の負担軽減を図るという目的から、政府方針に逆行するような「知的財産法」軽視の司法試験改革を推進しようとしている。日本弁理士会は、このような司法試験改革を容認することはできない。