支援活動だより176_webbook
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22 知的財産支援活動だより2016年11月号(No.176)1.日  時:平成28年10月8日(土) 14:00~16:302.場  所:TKPガーデンシティ大阪梅田3.テーマ:著作権の相談は著作権のみでは成らず       ~企業活動に不要なブレーキをかけないために法域を横断したリスク分析を~4.講  師:弁理士 前渋正治氏5.受講生:126名6.コメント: パテントセミナー応用編第二回目は、前渋先生による「著作権の相談は著作権のみでは成らず」をテーマとしたご講演でした。当日は雨が降るかと心配していましたが、暑くなるくらい天候に恵まれ、多数の方に参加いただきました。 前渋先生は、ご講演の最初に、某有名アニメのアイテムを模した玩具を使用しながら、アニメなどのアイテムを多面的に保護することについて話されました。 ご講演では、主に、コンテンツを使用した企業活動で留意すべき事項を、著作権法、不競法、パブリシティ権、一般不法行為、の観点で説明されました。有名な判例やあまり知られていない判例を例に挙げて、それら判例の結論と結論から読み取ることができる本当に気を付けなければならない事を話されました。「元のコンテンツのどの部分が創作上のポイントなのかを考える」「コンテンツそのものだけでなく、そのコンテンツを提供している会社(者)も知ってもらえるようにPRする」「知的財産法以外の法律でもコンテンツを保護しうる」など、重要なポイントを幾つも紹介されました。キャラクターコンテンツに関する内容が殆どでしたが、その他のコンテンツにも通ずる本質的な内容でした。 ご講演の最後の方では、先生ご自身の事例に基づいて、仕事に対する先生のスタンスを話されました。「実行しようとするアイデアが面白いものかどうかをまず考える」という先生のスタンスは、リスクの有無の検討だけで事案を片付けてしまいがちな私にとって考えさせられるものでした。 先生は、尊敬する某クリエイターの影響を受けて、コンテンツの保護やクリエイターの尊重のために活動していくことを志されました。「コンテンツやクリエイターのためにありたい」と考えておられる先生のご講演は、クリエイターと密に連携をとって業務をする企業の知財担当者や代理人にとって、とても素晴らしいものであったと思います。近畿支部 知財普及・支援委員会 中山聡「パテントセミナー2016 大阪応用編 第2回」講師:前渋正治 氏会場の様子

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